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Ryohu from KANDYTOWN "Blur"リリースパーティLIVEレポート

久しぶりにLIVEに行ってきました。

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Ryohu from KANDYTOWNの先日リリースされた"Blur"のリリースパーティーに高校時代の友人と行ってきました。なんと整理番号が1番、2番で最前列ど真ん中!

Ryohu from KANDYTOWNとは何者なのか。

少しだけRyohu君の紹介。

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 ・ MC、DJ、トラックメイカーら16人からなるHIPHOPクルー"KANDYTOWN"のメンバー。MC兼トラックメイカー。

・現在OKAMOTO'Sとして活動中のハマ・オカモト(ダウンタウン浜田雅功の息子)やオカモトレイジ(臼田あさ美の夫)らからなるロックバンド"ズットズレテルズ"のメンバー。MC担当。

・KANDYTOWNのメンバーでもある、Ryohu, IO, YUSHI, DONY JOINT, BSC, DJ MASATOからなるBANKROLL のメンバー。

・オースティンでプレイするstarRo(第59回グラミー賞の最優秀リミックス・レコーディング部門ノミネート)と東京のステージをリアルタイムに繋ぐCYBER TELEPORTATION TOKYOショーケースに出演。

SuchmosBase Ball Bearなどの楽曲にもフィーチャリングとして参加。


Suchmos - GIRL feat. Ryohu [Official Music Video]

GIRL feat.呂布

GIRL feat.呂布

  • provided courtesy of iTunes

 

経歴だけでも凄まじいのだが、彼のラップスキルを考えれば納得の経歴である。一概にラップが上手いといっても色々な上手いがあると思うのだが、私がいつも彼のラップで衝撃を受けるのはワードセンスである。選ぶ言葉が本当にかっこいい。楽曲を聴いていると男の私でも何度もキュンとしてしまう。今回のLIVEで女性ファンが多かったのも頷ける。

昨日のリリースパーティは渋谷WWWで行われた。ここでLIVEを観るのは数年前に行われたAKLOSALU、NORIKIYO、KOHHのフォーマンシークレットライブ以来である。RyohuのLIVEの前にオープニングアクトとしてSIMI LABのLIVEがあり、近頃Chill系のメロウな音楽ばかり聴いていたので、久しぶりにゴリゴリのHIPHOPを聴いた。

SIMI LABは以前にも何回かLIVEで見た事があり普段も楽曲を聴いているが、やはりビートが超絶かっこいい。音が黒い。そしてMARIA様がデカい。想像の2倍くらいデカかった。目が合ったときに彼女のラッブのパワフルさと迫力に圧倒されて思わず目を逸らしてしまった笑。MARIA様が何かのインタビューで、「私たちはLIVEでただSWAGしてるだけ。」と言っていたが、まさにその通りだなと思った。

そしていよいよRyohuのLIVEがスタートである。今回のLIVEはサンプラー、キーボード、ギター、サックス、ドラム、ベースのバンドセットで行われた。

このバンドセットが本当に良かった。ヒップホップのアーティストがバンドセットでLIVEというと少し違和感を感じるかもしれないが、最近はHIPHOPアーティストがこういう形式でLIVEすることも多くなってきたと思う。

終始最高にメロウな雰囲気でLIVEは行われ"音に酔う"とはこういうことかと肌で感じた。最初の方はRyohu君も緊張していたのか"Shapeless"の時に歌詞が何度か飛んだりしていたが、そんな事は気になら無いくらい素晴らしいLIVEだった。途中でKANDYのメンバーが客演で来たのだが、その時のRyohu君の本当に嬉しそうな顔が印象的だった。KANDYのメンバーがいる時の圧倒的なホーム感。

Ryohu君が今回リリースした"Blur"のEPの話に少し戻るが、収録されている曲はどれもトラックで生音が使われているものが多い。ドラムは打ち込みであってもギターやベースが生音であったりと打ち込みと生音のバランスが聴いていて非常に気持ちが良い。

この日のLIVEはだからこそのバンドセットだったのかもしれないが、どの曲も音源よりもメロウさが増していたように思えた。他のアーティストでもそうだが、音源には音源ならではの良さや聴こえ方があって、LIVEも同じである。だからこそ、私は気になったアーティストのLIVEには積極的に行くようにしている。

特に今回印象的だったのが、サックスとコーラスである。サックスが初登場した曲はBlurにも収録されていて、筆者のお気に入りの曲でもある"Desserts"だったのだが、イントロでサックスが鳴り始めた時は鳥肌が止まらなかった。幻想的な楽曲の雰囲気とも相まって、あの瞬間はサックスが空間を支配していたと言っても過言では無いと思う。

そしてコーラス。サンプラーの女性とキーボードの男性のダブルコーラスだったのだが、コーラスが入るだけでこんなにも厚みと奥行きが出るのかと。Blur一曲目の”The More, The Better”のコーラス交えたサビパートが圧巻であった。

KANDYTOWNには元BANKROLLのメンバーであり、草刈正雄の息子でもあるYUSHIというメンバーがいた。しかし彼は2015年に不慮の事故に遭い亡くなっている。KANDYのメンバーは彼のことをキングと呼んでおり、KANDYの一員であるIOはインタビューで「YUSHIがいなかったら今の俺らは無い」と語っている。KANDYにリーダーはいないが彼はまさにKANDYTOWNの心臓だったのであろう。

そんな彼に向けて歌われた1st EP収録の"Forever"。バックグラウンドを知った上で曲を聴いていると、何かこみ上げるものがあった。

既に100回以上は聴いたであろう、リード曲の”All in one”は言わずもがな最高だった。今回のLiveの良さを上手に伝える語彙力が無いのが非常に悔やまれる。もし、同じセットリストでLIVEが行われるとしても間違い無く行くと思う。そう思える程、素晴らしいLIVEだった。

youtu.be

Blur

Blur

  • Ryohu
  • ヒップホップ/ラップ
  • ¥1500

 

アンコールは1st EP収録の"Car Race"のアコースティックverとSIMI LABの代表曲"Uncommon" feat. Ryohuのスペシャルバージョン。ゴリゴリのビートに載るRyohu君はとても新鮮だった。MARIA様のバースで「あたしのshitが気に喰わないなら黙ってMy pu**yでも舐めまわしとけ」ってリリックがあるのだが、MARIA様がRyohu君に例のものを押し付けていた。Dopeである。

普通ってなに?常識ってなに?
んなもんガソリンぶっかけ火付けちまえ

www.youtube.com

Uncommon

Uncommon

  • SIMI LAB
  • ヒップホップ/ラップ
  • ¥200
  • provided courtesy of iTunes

 

今回のバンドセットのメンバー。

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実はドラムの大井一彌さんが所属しているバンドDATSのLIVEを以前フェスで拝見したことがあったり、ギター兼サックスの安藤康平さんが所属しているバンドWONKはいま気になっているバンドである。こういう風に自分の中の音楽が思いがけない所で繋がっていくのも音楽の醍醐味の一つだと思う。

サンプラー兼コーラスのAAAMYYYさんがサポートメンバーとして参加しているバンド”Tempalay”をライブ後にチェックしたのだが、最高にカッコ良かったので紹介。


Tempalay 「革命前夜」 (Official Video)

革命前夜

革命前夜

  • Tempalay
  • ロック
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

ゆらゆら帝国にCity popさを足したような。ゆるさとメロウさがたまらなく良い。最近の筆者のブームはこういうChill系の音楽です。

この記事の最初の方にも書いたが、Ryohu君は選ぶ言葉が本当にかっこいい。せっかくなので最後に筆者のお気に入りのラインを幾つか書き起こして終わりにします。(耳コピなので間違っている可能性ありです。)

 R.T.N (KANDYTOWN)

・謎めいた街にときめいて 記憶を巡る夜のせいで
 遠いネオンに思い馳せる 手を伸ばしても届かない永遠に
 消えないゼロ 見えない時に流れてるメロ
 townからスリを眺めてるshadow
 ベッドから出なきゃ開かない窓

www.youtube.com

R.T.N

R.T.N

  • KANDYTOWN
  • ヒップホップ/ラップ
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

Good die young (KANDYTOWN)

・過去を囲うそのプライド
 掛けちゃいけないぜ愛に哀を(もしかしたら愛の方かも)

KANDYTOWNの楽曲で筆者が1番好きな曲です。アメリカの深夜の街中をこの曲を聴きながら煙草を吸っている時に「俺って世界で1番イケてる」と感じていた。笑

Song in Blue (KANDYTOWN)

・急に気分悪くなったっていうのに
 Dr.は薬出さずにYou, don't worry.
 白衣の天使の作り笑顔はもういい
 動悸のままでいいやいつものように

・一つ確かなのはとっておきの愛それだけが
 今の俺を眠らせてくれる眠剤それだけさ
 I need, I want 愛しい人への愛を
 Baby grab it, come on
 give me もう一度愛を

Butter & Scotch (Ryohu)

・声の無い 会話する朝なら
 思考停止 させて心のまま
 一夜だけ そう思ってるのなら
 お断り これでもうサヨナラ
 (Take1) セリフ無い台本見る
 必要無い 仕掛けるアドリブ
 (Take2 baby) なんて無くていい
 次はどんなことをするつもり

Desserts (Ryohu)

・朝も夜も君だけ 声を聴けば生き返る
 ここにあると気付かせる心 愛で溢れてる
 溢れでる 奥の方 いつも色が濃く残る
 辛すぎる孤独な夜 いつもそう

・彼奴も其奴も誰 もしかしたら元彼
 彼奴も其奴もただしばらく返事が無い一体何故
 彼奴や其奴じゃ到底無理
 だって君だけの唯一無二
 一緒にいれればいいのに
 一生二人でいいのに
 こんなに君のこと 好きなのに君の気持ちはどう
 いつだって君がどこにいようとも
 見守ってるぜいつもの様
 朝から晩まで愛して 愛した分まで愛して
 俺には君しかいない 君には俺しかいない

本人曰く、「ストリーテリングとして、愛の表現をもっと狂気じみた感じにしてみたんですよね。だから俺の愛し方ではないんで、勘違いされたらやだなーとか思いながら書きました(笑)」

interview with Ryohu ロマンティックあふれ出す  | Ryohu(呂布)、インタヴュー | ele-king

より抜粋。

まとめ

 

Ryohu君はきっとロマンチスト。

会場で貰ったRyohu君セレクトのカセットテープはどうやって聴こうかしら。

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